裸足になって
守棲む岩山を のぼって、くだる。
ちょっと足のすくむよな
岩だらけの険しいくだり坂で
すぐ後ろから
足に術跡のあるおばあさんが
危なっかしい足取りで
くだってくるのが目にうつった。
声をかけよかな…
でも、自分のことで精一杯かな…
と、ぐにゃぐにゃ思いながら
一歩一歩くだっていたら
脇を抜けて オットが逆流していった。
おばあさんとオットのうしろには
長い長い行列ができていた。
でも誰も 無理に抜かしたりはしなかった。
ゆっくりと ゆっくりと
平坦な場所までおりてきたところで
ほっとした顔のおばあさんが
オットの手を 両手で包むように握って
何度も何度も頭を下げていた。
「お前、まだそんなところにいたのかよー」
と オットはずんずん先を歩きだした。
なんだか泣けた。
